徳山ダム建設中止を求める会・事務局ホームページ



7.12 シンポジウム「徳山ダムは名古屋の問題」 報告

私たち「徳山ダム建設中止を求める会」は、岐阜県西濃地方の山間部、名古屋からは時間的にも意識的にも距離のある岐阜県西濃地方、福井県境に近い藤橋村で水資源開発公団が建設を進めている「徳山ダム」について、将来にわたる水需要の問題、地方だけにとどまらず国レベルに及ぶ建設費に係わる財政上の問題、さらに絶滅の恐れがあるとして指定されている大型猛禽類をはじめ貴重な動植物が確認されている豊かな自然を保全する必要性などをめぐり、地元岐阜県を拠点にその建設中止を求め、国に或いは各自治体に、また一方で多くの市民の皆さんに向け問題を地道に訴えかけてきました。そして、現在、国や県を相手に争っている訴訟の判決言い渡しもこの秋ごろにはあるとみられ、その時期も次第に迫ってきました。また、国土交通省などは、「徳山ダム建設費用について、当初計画予算2,540億円を今年度中には、ほぼ使い切る」として、予算の追加要求の説明を岐阜県、愛知県、三重県の事業参加自治体に始めている、とも伝えられています。こうした事態を受け、徳山ダム事業に参加している愛知県や名古屋市の住民のみなさんにもさらに重い費用負担がのしかかってくることは避けられず、愛知県民にとっても、徳山ダム問題が、もはや他人ごとではないという現実を訴えていこうという立場から、徳山ダムで堰き止められる揖斐川と同じ木曽川水系に含まれる長良川の河口堰に反対する市民団体や大学教授、それに長良川河口堰訴訟・徳山ダム訴訟弁護団、さらには水道事業の現業分野などで働く現場の専門家の方々と今回のシンポジウムを開催するため「『徳山ダムは名古屋の問題』シンポジウム実行委員会」を結成し協議を重ね、皆さまの厚いご協力をもって、ここにその実現を果たすことができました。なかでも、金城学院大学教授で、元長良川河口堰住民訴訟愛知原告団長の伊藤達也先生には精力的にその指揮棒を振って頂き、シンポジウムの成功はひとえに先生のご尽力と深く感謝申し上げます。また、支えて頂きました多くの皆さまに重ねてお礼申し上げます。

シンポジウムは、7月12日(土)午後1時30分から名古屋市千種区にある「生協生活文化会館ホール」で開き、会場には予想を超える134人の市民の皆さんに集って頂いて、用意した資料も足りなくなるのではないかと危ぶむほどの盛況ぶりで、議論は白熱して瞬く間の3時間30分でした。以下、発表された皆さんの貴重な提言の録音や写真、説明など順を追ってその模様を紹介します。


シンポジウムは、徳山ダム問題を中心に木曽川水系の諸問題を議論


司会:伊藤達也・金城学院大学教授(元長良川河口堰訴訟愛知原告団長)

   渡辺 泰:名古屋水道労働組合


1.【冒頭挨拶とシンポジウムの概要・趣旨説明】

2.【木曽三川流域の水問題と関連裁判の現状】報告/発表

  愛知県:山内 悟(愛知県半田市議会議員・長良川河口堰の水を考える住民の会)

  岐阜県:近藤ゆり子(徳山ダム建設中止を求める会・徳山ダム裁判原告)

  名古屋市:武藤 仁(名古屋水道労働組合・徳山ダム裁判原告)

  《シンポジウム報告 PartT》

  …… 休憩 ……

  三重県:大森 恵(三重県長島町議会議員・長良川河口堰住民訴訟三重原告)

3.【徳山ダムの抱える問題点】報告/発表/講義

  「水は余っている」:富樫幸一(岐阜大学助教授)

  「負担はどうなる」:竹内裕詩(徳山ダム裁判弁護団)

  「裁判という方法」:在間正史(徳山ダム、長良川河口堰愛知・三重弁護団)

  《シンポジウム報告 PartU》

  …… 休憩 ……

4.ディスカッション

5.まとめ

  《シンポジウム報告 PartV》

敬称は略させて頂きます。


今回の実行委員会の構成団体は、徳山ダム裁判原告・弁護団/長良川を愛する会/長良川河口堰住民訴訟愛知原告・弁護団/長良川河口堰住民訴訟三重原告団・弁護団/長良川河口堰建設に反対する会・岐阜/みたけ・500万人の木曽川トラスト/長良川河口堰の水を考える住民の会/「自然の権利」基金/名古屋水道労働組合/国労新幹線名古屋支部/徳山ダム建設中止を求める会で、この実行委員会では、引き続き徳山ダムや長良川河口堰周辺で起き続ける様々な問題に取り組んでいくことになっています。


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