やめよ!徳山ダム No.44 (2002.03.01)

  3/10結審まぢか!徳山ダム裁判3周年

  日時 3月10日(日) 集会 13時〜16時
              パレード 16時〜
  場所 大垣市・スイトピアセンター (スイトピアホール)
  内容 徳山ダム裁判報告
     川辺川ダム・苫田ダムの現地からの報告
  講演 中村敦夫参議院議員
  主催 徳山ダム建設中止を求める会/後援 水源開発問題全国連絡会

  3/9・10 全国ダム裁判交流会

  大垣市・スイトピアセンター 学習室3(6F)
  川辺川ダムの治水計画・徳山ダムの利水計画の批判を中心に学習を行います。
  3/9 13:30〜17:00  川辺川研究会による治水計画批判
                   国土研・上野鉄男氏を講師として
      17:00〜19:00  徳山ダムの水需要予測について
                   徳山ダム弁護団・在間正史氏を講師として
      その後懇親会
  3/10 9:00〜12:00   上記続き
   主催:自然の権利基金/日本環境法律家連盟/徳山ダム建設訴訟弁護団・原告団
    (懇親会に参加される方は、当会事務局にご連絡下さい)

3月で徳山ダム裁判提訴から丸3年が経ちます。事業認定取消訴訟は最後のヤマ場に差し掛かり、結審が見えてきました。裁判では「徳山ダムは水資源開発公団の造る利水ダムであり、根拠となるべき水需要予測は実績とかけ離れた架空のものでしかない」ことを明らかにしてきました。裁判所にこのことをきちんと認めさせるためにも、世論を盛り上げていきたいと考えます。3月10日の集会とパレードに是非参加して下さい。 (当初、中村敦夫氏と大橋巨泉氏の対談を予定していましたが、大橋氏が参議院議員辞職に伴って予定を取消されましたので、中村敦夫氏の講演となりました。ご了承下さい)。また、この集会と合わせて「全国ダム裁判交流会」をもちます。皆さんの参加をお待ちします。


   西濃1市13町にアンケート実施/2月26日 質問書に県から回答

大垣市を中心とする西濃地域の水道は地下水で賄われていますが、徳山ダムができると地下水の水源を徳山ダムの水、つまり揖斐川の表流水に転換することになります。住民はわざわざ高いお金を払ってまずくて危険な水を飲むことになるというわけです。しかもどの自治体が幾ら負担するという具体的な計画は全く明らかにされていません。12月下旬に、西濃1市13町(大垣市、安八町、墨俣町、神戸町、輪之内町、揖斐川町、大野町、池田町、垂井町、関ヶ原町、養老町、平田町、海津町、南濃町)に対して、アンケートを行い、1月下旬に回答を得ました(安八町を除く1市12町。すべて文章形式での回答)。「水が要る」という明確な回答は1カ所もありません。しかし要らないと宣言する市町もなく、示し合わせたような同じ内容の回答ばかりでした。

  <アンケート>
徳山ダムによる水道水1.5m3/秒は、大垣市を含む1市13町が引き受けることになっているそうです(岐阜県開発企業局水資源課)。

1.貴町は徳山ダムで開発される水を上水道の水源として引き受ける予定がありますか。
☆(以下2から6までは1で「引き受ける予定がある」とお答えの場合)
2.徳山ダムからの水源を必要とする根拠は何ですか。
3.貴町が引き受ける水量はどのくらいの予定ですか。(「日量○万m3」のように)
4.徳山ダムの水(揖斐川の表流水)を使うと、揖斐川での取水堰や導水管、浄水場など、新たな施設が必要となります。その費用をどのように見積もられますか。
5.徳山ダムの水利権の分担金及び2.の導水事業の負担金を合わせて、貴町はいくらを負担することになるとお考えですか。
6.5.の結果、貴町の水道料金は現在と比較してどうなりますか。試算をお示し下さい。
☆(「引き受ける予定はない」とお答えの場合)
7.「徳山ダムの水は要らない、引き受けない」というお立場を岐阜県あるいは水資源開発公団に明確に伝えておいでですか。もし「まだ伝えていない」としたら、今後明確に伝えるおつもりはありますか。以上

  <アンケートに対する回答の例>
揖斐川町       
徳山ダム建設については、洪水調節等、流域住民の生命と生活を守る為必要不可欠な事業で、一日も早い完成を切望するものであります。ご質問については、現段階では、回答することはできません。地下水は有限でありますので、長期的な展望にたち、水を確保しておく必要があると考えております。

大野町  
徳山ダムは、下流域の地域住民の生活と安全を確保するため、洪水調整や渇水時による流水の正常な維持、また電力需要に対応する発電の機能を有するものであります。本町においては、全国各地での毎年予想を上回る集中豪雨の大きな影響を鑑みると、町民が安心で住みよい町づくりのため治水は、重要な課題と考えており、ダムの早期完成を願っています。また利水につきましては、社会的自然条件等の変化もあり、生活用水は流域住民の水源として必要不可欠であり、長期的観点にたち、確保していこうとするものであります。

このアンケート結果を踏まえて、1月31日に岐阜県に質問書を出し、2月26日に下のような回答をもらいに行きました。一言でいえば回答になっていません。大きな住民負担になるのが明らかであるのに、どこがどれだけ負担するのかは全く不明です。このまま不必要な「水源確保」に向けてダム建設工事だけはどんどん進められていくのは、住民として我慢がなりません。

  <県からの回答書>

           回答書               2002年2月26日
                                          岐阜県水資源課長 山崎和久
 
 頂きました質問に対しては、以下のとおり回答します。

質問事項:
○ 「岐阜県西濃地域1市13町に供給する1.5立方メートル/秒の上水道水源」の負担はどこがどれだけ負うのでしょうか。
○ アンケートで見る限り、具体的な水需要はないのですから、この際、水公団に対して「水は要らない」「ダム建設は中止すべき」と伝えるべきではないでしょうか。

回答:
○ ダム建設事業に伴う水道水源費の負担については、開発した水を利用する水道事業体(市町村)が使用する水量に応じて負担することになります。(中略)どこがどれだけ負担するかについては、現段階では、まだ決まっていません。
西濃地域は、水道水源をおもに地下水に依存していますが、地下水については、地下水汚染の発生、地下水の汲み上げによる地盤沈下、さらに、異常気象の影響などの不安要素があり、これに対し、安定した水供給を確保し、安心できる生活を支えていくためには、地下水の代替水源として徳山ダムの水道水源が必要と考えております。
また生活水準の向上、生活様式の変化、東海環状自動車道等の整備による西濃地域の発展などにより水道用水の需要増が見込まれ、長期的な展望から徳山ダムの水源確保は必要と考えております。


 徳山ダム裁判(行政訴訟)在間証人尋問
  次回被告側からの反対尋問は5月8日(水)13時30分から 

徳山ダム裁判報告
◎1/23 公金支出差止訴訟
双方の主張の整理が行われた。被告(岐阜県)側は、知事同意の根拠となった「岐阜県第4次総合計画」のバックデータを出し渋っている。
◎1/23事業認定取消訴訟・収用裁決取消訴訟
証人尋問調書の訂正についての確認のやりとりが行われた。
◎2/20事業認定取消訴訟・収用裁決取消訴訟
原告側弁護団団長である在間正史弁護士の証人尋問(原告側主尋問)が行われた。

裁判日程
☆ 事業認定取消・収用裁決取消訴訟(行政訴訟)
 5月8日(水)13時30分  在間証人尋問(反対尋問)
☆ 公金支出差止訴訟(住民訴訟)
 3月15日(金) 11時
 4月24日(水)  10時30分

徳山ダム「鉱害」裁判・収用委
2月28日に収用委審理が行われました。権利者の意見がまだ十分に述べられていないにも関わらず、収用委会長は結審を急いでいます。起業者側と呼吸を合わせて「何が何でも強制収用」の姿勢が感じられます。収用委及び裁判の傍聴をお願いします。
裁判次回審理:3月14日(木) 10時10分〜
収用委次回審理:4月23日(火) 午前


          新年度会費をお願いいたします
 一般会費・原告会費の振込用紙を同封します。よろしくお願いします。
原告会費は、裁判費用として原告の方に「一家族あたり・訴訟件数にかかわりなく」年間1万円(半期5000円)をお願いしています。裁判は長期にわたるのでご負担が大きく心苦しいですが、よろしくお願いいたします。一般会費は年間2000円で、通信費・印刷費などの運営費用を援助して頂くものです。
広く振込用紙を同封させて頂きますことにつき、時折お叱りを受けることもあります。もちろん、会費は強制するような性質のものではありません。不愉快に感じられたら申し訳なくは思いますが、振込用紙を同封することについてのご理解をお願いいたします。

  長良川河口堰住民訴訟・愛知
 控訴審判決 2月28日(木)13時15分 名古屋高裁
 判決集会  3月2日(土)13時30分〜 名古屋市・本山 生協会館

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