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岐阜 |
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徳山・杉原ダム補償協定締結
藤橋村長が苦渋の決断

協定書の締結を終え、中部電力などの担当者と握手する清水政則村長(左)=藤橋村西横山の村中央公民館で |
藤橋村で建設中の徳山ダムの発電量削減と計画が中止された杉原ダムの補償として、電源開発(東京)と中部電力(名古屋)が協力金十五億円を村に提供する協定書が二十四日、同村との間で結ばれ、計画変更に猛反発していた清水政則村長は「このあたりが(交渉の)限界と思った」と、協定締結が苦渋の決断だったことを明らかにした。
協定は藤橋村西横山の村中央公民館で締結され、中電や電源開発の担当者は「協定を結べてありがたい」「徳山ダムでの事業を推進するため、今後もご支援願いたい」とあいさつ。一方の清水村長は「協議の中でご無礼があったかもしれないが、お許し願いたい」と述べ、補償交渉の激しさをうかがわせた。
村によると「村側の提示した補償額と両社からの回答には開きがあった」といい、交渉は十数回に及んだ。締結後の会見で清水村長は「(十五億円は)多いと言えば多いが、少ないと言えば少ない」と、金額への評価を避けて発言。「両社にはよくぞ協力してもらえた。地域の活性化に生かしたい」と安堵(あんど)の表情を見せた。
十五億円は全額、村が設けた「藤橋地域振興基金」に充てられる。村は基金を生かし、すでに掘削に成功している温泉を利用して、道の駅「星のふる里ふじはし」に入浴施設を建設。このほか、夕日谷キャンプ場の改修などにも当てる。
(小野谷 公宏)
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