ニュース |
徳山ダム利水 県の最終判断先送り
|
神田知事「水供給巡り調整中」
神田真秋知事は2日の定例記者会見で、徳山ダムの水利権の一部返上を含んだ将来の水需給計画と事業費増額問題への対応について、昨年末の段階で1月中をめどとしていた県の最終判断の公表を、今月下旬の県議会2月定例会開会を期限に先送りする考えを示した。
県は現在、木曽川水系の水資源開発基本計画(フルプラン)改定に向けた需給計画の検討を進めている。その中で、長良川河口堰(かこうぜき)の工業用水の一部を水道水に転用すれば、徳山ダムの利水容量を現計画の毎秒4トンから半分程度に減らしても安定供給は可能とみて、最終調整を進めている。
神田知事は「もう少し時間がかかる」としたうえで、「水不足の時期にどれだけダムの供給の実力があるかが重要で、この点は国土交通省が詰めの作業をしている。ダムの実力を踏まえて最終判断したい」と説明した。
水資源機構が総事業費を960億円増やして3500億円とすることに同意を求めている問題でも、事務レベルの協議が終わっていないという。神田知事は「疑問点も残っているが、課題も踏まえ、そう遠くない時期に方向性を明らかにしたい」と述べ、需給計画と併せて公表する考えを示した。
また、一宮市の県立尾張病院で昨年12月、胃潰瘍(かいよう)の女性患者を胃がんと誤認して胃の大半を切除した問題で、神田知事は「弁解の余地はない。心からおわびをしなければならない」と謝罪し、再発防止策を徹底する考えを示した。
(2/3愛知総合)
|
(2/3) | |